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ヤバい世界に 50 年、Queen II — Yoko Sugihara
私の愛したアルバム

ヤバい世界に 50 年、Queen II — Yoko Sugihara

目次
  1. 「アルバム」と言えば、60〜70 年代
  2. 私の一枚は、Queen II
  3. 入り口は MusicLife、ロジャーーーー!!!!
  4. 友達の家で「戦慄の王女」、そして自分は Queen II を買った
  5. Side White — 鼓動から、アイディアの宝庫へ
  6. Side Black — フレディーの毒、絶妙のバランス
  7. 50 年超、ヤバい世界に入り込んでいる
  8. 編集後記

「アルバム」と言えば、60〜70 年代

「アルバム」と言えば、やはり 60 年代後半〜70 年代の作品が多数浮かんでくる。

時代の色とか匂いとか熱量みたいなものを、子供だった私もそれなりに感じ取っていたように思う。特にプログレが凄い。そこには壮大な物語があって、アートワークに引き込まれ、音楽が血液のようにぐるぐる回る。

ピンク・フロイドも、キング・クリムゾンも、イエスも EL&P も凄い。素晴らしい。大好きだ。

私の一枚は、Queen II

Queen『Queen II』ジャケット
Queen IIQueen(1974 年)

しかし! 私の一枚はコレ、Queen II

(中には Queen をプログレと言う人も居るが、違うと思う。まぁカテゴライズはどうでもいいけど。)

Queen は正に、リアルタイムだったのだ。

入り口は MusicLife、ロジャーーーー!!!!

入り口は当時の音楽雑誌 MusicLife。自分で買った覚えはなく、誰かが学校に持って来たのだろう、そこに掲載されていた写真に、ハメられた。

・・・・・ロジャーーーー!!!!

未だ音も聴いていないのに。星加ルミ子編集長の罠かww

友達の家で「戦慄の王女」、そして自分は Queen II を買った

やがて友達がデビューアルバム「戦慄の王女」を買ったというので、聴かせてもらった。

その頃は友達の家で一緒にレコードを聴いて、お喋りもせず酒も飲まず(当たり前だw)それぞれの世界に没入する、という事がよくあった。勿論、聴き終わって感想を言い合ったりするのだが・・・衝撃だった

そして自分は、Queen II を買った。ときめいて、酔った。物凄く酔った。そこは別世界だった。

続く「Sheer Heart Attack」「オペラ座の夜」も勿論名盤だが、自分は Ⅱ が一番好きだ。Killer Queen, Bohemian Rhapsody などのヒット曲も良いが、一枚のアルバムを通して語られた物語は、後々まで心に残る。色や匂い、温度。

Side White — 鼓動から、アイディアの宝庫へ

Side White。鼓動に始まり、アンセムみたいなブライアンの多重ギター。ドキドキは止まらない

美しく独特なヴォイシング、お香香る White Queen は秀逸。アイディアの宝庫のようだ

ロジャー・テイラーのナンバーも来る。ストレートなロックナンバー、好き。

Side Black — フレディーの毒、絶妙のバランス

Side Black。フレディーの毒。一歩間違えればキワモノになってしまいそうな妖しさ、絶妙のバランス。

クセになる味と匂い。畳み掛ける曲繋ぎと構成。緻密で大胆で、もう一度毒の刺激が欲しくなる

そしてジャケ写の陰影。私達はヤバい世界に入り込んでいる。と、気付く。気付かないかもしれない。

50 年超、ヤバい世界に入り込んでいる

50 年超・・・気付いていないのかもしれない。

そう、Queen をみつけて、世界のスターに押し上げたのは日本の女の子たちだったと言う。当時の女の子の一人として、自慢したい。

Queen II は、サイコーだ!!!!!

編集後記

杉原葉子さんは、私(ナミオ)の友人で、同じく友人のとんちゃんと黄金猫(ゴールデンキャッツ)で音楽活動されているプロミュージシャン。ピアノの弾き手としての素晴らしさはもちろん、Facebook に投稿される何気ない日常の自然な風景も、いつも楽しみにしている。

葉子さんからこの原稿を受け取って、まず「ロジャーーーー!!!!」で笑い、Side White / Side Black の章立てに唸り、最後の「サイコーだ!!!!!」で嬉しくなった。プロミュージシャンの耳と、ティーンエイジャーだった頃のときめきが、50 年超を越えて同じ強度で響いている。

「美しく独特なヴォイシング」「お香香る White Queen」「フレディーの毒」「畳み掛ける曲繋ぎ」— これは音楽を作る側の人の言葉だ。読みながら、自分の耳もアルバムを通り抜けていく感覚があった。

Queen II の発売は 1974 年 4 月 9 日。それから半世紀超、葉子さんを「ヤバい世界」に入れたまま、このアルバムは生き続けている。「気付いていないのかもしれない」— この一行に、本物が詰まっていると思う。

葉子さんに、感謝。— Queen II をぜひ、ヘッドフォンで通しで聴いてほしい。

Queen II

Queen II

Queen

1974

Album Sweet で見る →

書き手

Yoko Sugihara

Yoko Sugihara

1960年6月9日生まれ — Deep Purple のジョン・ロードと同じ日。プロミュージシャン、ピアニスト。故・葛城ユキバンドの二代目キーボードを務め、みんなのうた「アフターマン」をはじめ、CM、お芝居、イベント、子供の歌などの楽曲制作・演奏を手掛けてきた。現在は黄金猫(ゴールデンキャッツ)の相方とんちゃんと共に音楽活動。曲作りからピアノ、フライヤーデザインまで何でもこなしている。今は「のんびり、緩めに」がスタイル。Facebook では何気ない日常の風景を投稿していて、ナミオの楽しみの一つ。長年の友人。