Hold On, I’m Comin’
1966
Album概要
『Hold On, I'm Comin'』は、ソウル・デュオ、サム&デイヴが1966年にアトランティック・レコード傘下のスタックス・レーベルからリリースしたデビュー・アルバムです。このアルバムはソウル・ミュージックにおける金字塔的作品とされ、サム&デイヴの音楽史における地位を確固たるものにしました。彼らのエネルギッシュでゴスペル色の強いR&Bサウンドを、メインストリームのリスナーに初めて届けた作品でもあります。アルバムはテネシー州メンフィスにある歴史的なスタックス・レコーディング・スタジオで録音されました。
アルバムのタイトル曲は、ソングライターのアイザック・ヘイズとデヴィッド・ポーターが、ポーターがトイレに行っている間に交わした会話から着想を得ています。待ちきれなかったヘイズがポーターに声をかけると、ポーターは「ちょっと待って、今行くよ」と答えたのです。このフレーズがヒット曲のアイデアのきっかけとなり、二人は約1時間で曲を完成させました。アルバムでは、ゴスペル音楽に根ざした、デュオのコール・アンド・レスポンスのボーカル・スタイルが存分に発揮されています。
レコーディング情報
テネシー州メンフィスのスタックス・レコーディング・スタジオで録音。ジム・スチュワートが録音を監修。スタックスのエンジニア、ジム・スチュワートは、タイル張りの男子トイレにスピーカーとマイクを設置し、独特のリバーブとエコーを生み出しながら、ライブ演奏をワンテイクで録音した。
トラックハイライト
- Hold On, I'm Comin' — タイトル曲はサム&デイヴにとって初のR&Bチャート1位獲得曲であり、ポップチャートにもランクインした。
- You Don't Know Like I Know — ビルボードR&Bチャートで7位を獲得した。
参加ミュージシャン
- Samuel Moore (ボーカル)
- Dave Prater (ボーカル)
- Booker T. Jones (キーボード)
- Isaac Hayes (ハモンドオルガン、ソングライター)
- Steve Cropper (ギター)
- Donald Dunn (ベースギター)
- Al Jackson Jr. (ドラム)
- Wayne Jackson (トロンボーン、トランペット)
- Charles 'Packy' Axton (テナーサックス)
- Don Nix (バリトンサックス)
- David Porter (ソングライター)
- Jim Stewart (プロデューサー、監修者)
音楽的意義
『Hold On, I'm Comin'』は、ソウルミュージックが白人ポップスファンに受け入れられる道を切り開く上で重要な役割を果たしたアルバムとされている。ビルボードR&Bアルバムチャートで1位、ビルボードトップLPチャートで45位を獲得したこのアルバムは、サム&デイヴを同時代で最も優れたライブ・アーティスト、レコーディング・アーティストの一人としての地位を確固たるものにした。Allmusicのレビューでは、このアルバムは「気取らない、素朴で温かみのあるメンフィス・ソウルを体現している」と評されている。
タイトル曲は、その示唆的なタイトルのため、当初ラジオ局から反対を受け、一部のリリースでは「Hold On! I'm A-Comin'」というタイトルに変更された。この曲の着想は、アイザック・ヘイズがデヴィッド・ポーターがトイレから出てくるのを待っていた時に得られたものだ。
トラックリスト
Apple Music
コメント