Dry Land
1987
Album概要
ニューウェーブバンド、ザ・ヨーロピアンズの解散後、スティーヴ・ホガースとコリン・ウーアによって結成されたポップデュオ、ハウ・ウィ・リヴは、1987年にアルバム『ドライ・ランド』を1枚だけリリースした。メロディアスで独創的なロック・ミュージックを特徴としていたにもかかわらず、このアルバムは商業的な成功を収めることができず、収録された4枚のシングルもチャートインしなかった。アルバムはボーナストラック付きでCD再発されている。アルバムリリース後、ホガースは音楽業界からの引退を検討したが、後にマリリオンに誘われ、フィッシュの後任としてリードボーカルに就任した。
アルバムはバースのクレセント・スタジオで、プロデューサーのデヴィッド・ロードとウォーン・リヴシーと共にレコーディングされた。アルバムではホガースの特徴的なボーカルと歌詞が際立ち、ウーアのギターが音楽的な伴奏を奏でている。タイトル曲「ドライ・ランド」のオリジナル・バージョンは、後のマリリオン・バージョンとは異なる、豪華なストリングス・アレンジが特徴である。このアルバムは、XTC、トーク・トーク、ティアーズ・フォー・フィアーズといったバンドの影響を受けており、当時の時代を反映した作品とみなされている。
レコーディング情報
バースのクレセント・スタジオで、プロデューサーのデヴィッド・ロードとウォーン・ライブシーと共にレコーディングされた。
トラックハイライト
- Working Girl — オープニングトラックは、ホガースのボーカルとウーアのギターワークでアルバム全体の雰囲気を決定づけている。
- All the Time in the World — 力強いベースラインとサックスが特徴。
- Dry Land — タイトル曲は、後にマリリオンによってカバーされ、ストリングスアレンジが特徴となっている。
- Games in Germany — ホガースの行方不明になった軍隊時代の友人についてのその話は、マリリオンの耳に留まった。
- Working Town — ホガースの故郷であるドンカスターを含む、北部の伝統的な労働者の町が閉鎖されることへの懸念。
参加ミュージシャン
- Steve Hogarth (ボーカル、キーボード、作詞作曲)
- Colin Woore (ギター、ライター)
- Andrew Milnes (サックス)
- Taif (Dave Ball) (ベースギター)
- George Jackson (ドラム)
- Manny Elias (ドラム(トラック1と4))
- Allegri String Quartet (ストリングス(トラック3))
- David Lord (プロデューサー(トラック1~5、7~10、12))
音楽的意義
当初は成功しなかったものの、『ドライ・ランド』は現在、スティーヴ・ホガースの音楽遍歴において重要な位置を占める作品として認識されており、初期のザ・ヨーロピアンズでの活動と、後にマリリオンで成功を収めることになる作品との架け橋となっている。アルバムのタイトル曲は後にマリリオンによってカバーされ、ヒットとなった。このアルバムはホガースのソングライティングとボーカルの才能を存分に発揮しており、ホガースが率いるマリリオンのサウンドの先駆けとも評されている。一部の批評家は、このアルバムがポップとロックの中間に位置するため、マーケティングが難しいと指摘する一方で、洗練された独創的なポップサウンドを高く評価する声もある。 『ドライ・ランド』に対する回顧的なレビューは概ね好意的で、批評家は楽曲の力強さ、ホガースの感情豊かなボーカル、そしてウーアのギターワークを高く評価している。このアルバムは、豊かで情感あふれるプロダクションを持つ、1980年代の隠れた名盤と評されている。「ワーキング・タウン」などで探求されているテーマは、ホガースが後にマリリオンで展開していくテーマの先駆けと見なされている。
スティーブ・ホガースは、マリリオンに加入する前は牛乳配達員になることを考えていた。
トラックリスト
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